あたま日記

小学生の落書き帳みたいな気持ちです。

夢、草原、そして祈り

言葉が無かったら繋げたはずの手を
後悔してると伝える為に言葉があるのかな。

それなら両腕で自分の体を強く抱きしめて、
もう二度とこの先無い気持ちを確かめるだろうな。


ひん曲がったスプーン。割れたガラス。
落ちている片方の子供靴。穴の空いたバケツ。
汚れた名札シール。ほつれたバスタオル。
使わない便箋。道端のプルタブ。
夕焼けのコンクリ。



そういうのと並んでも違和感が無いぜ。




〜間〜



毎晩よく分からない悪夢にうなされています。


手にしたものが全てこぼれ落ちる夢。
生々しい描写と、トーンと、人物。

全ての現実が夢に侵食している。

夢と現実がひっくり返っちゃわないように
なるべく優しく、なるべくゆっくり、
2つのシーソーの間で右往左往してバランスを
取っている感覚がずっとある。

ハワ〜!!転ばないで!ハナチャン!!



結局私が私である以上駄目なのか、と思う。
私である以上、何もかも許されない。
何をしてもどうにもならない。

誰かどうか許して、誰かどうか、と思うけど、
その許しを与えるべき人物は1人しかいない。


私自身ですね。


私が私を許さない限り、「私が私である以上、
何もかも理不尽で何もかも失う」し、それを
私は仕方ないとかどうしようも無かったとか
諦め続けないといけない。


でも許すって何を。


なにか大きな罪を犯したんだとしたら、
それはもうこの命の他ならない。


自ら死ぬのが恐ろしくて延命してるに過ぎない。

今もし友人や、愛する何かが死んだら、
こんなこと言えた話ではないのに……と
ビクビクしながら文字を打ってる。


早く許せるようになりたい。
なるぞ。



〜間〜



例えば人は、遠くに見える草原。

風になびいたり、揺れたり、絡まったりして。
たまにどこかに光が当たって輝いたり、
静謐な影が淑やかに顔を出したりしている。

それを私は草原のどこかに立って、見てる。

皆の根を、息づく草花を、ただ、見てる。


私も触れたいと思う右手を、
お前はダメだよと左手が止める。


だからただ見て、祈ってる。


このままでいいから、これ以上何も起きず
ただ穏やかに草原が続いて、知らない間に
自分は事切れて養分にでもなってほしい。

触りだしたらもう戻れない。

触って、繋いで、確かめて、
言葉より悪夢より大切な現実を通して、
それでもなお私は変わらず祈り続けられるのかな。
いつしか私も私に祈れるようになるのかな。

その日が来るのを待ち遠しく思ってる。